デザイナー求人採用の面接で採用側として大切にしていること10個
こんにちは、ソウマです。
僕は会社でデザイナーマネージャーをやらせてもらっています。
部署に新たな人材が必要となれば、面接官として採用面接をすることが多くなります。
これまで、採用する立場での面接をたくさん経験しました。
採用される側から採用する側に回って、面接って難しい…と改めて感じます。
会社に何かしらの魅力を感じて、わざわざ足を運んできてくれた方々との貴重な時間。
「される」側から「する」側に立ったことで、面接が内容の濃い時間になるように大切にしなきゃいけないな、と強く思います。
今回は、デザイナー求人面接、特に実務未経験の方との面接時の、僕自身の心構えをまとめました。
もちろん、全ての同業者様がこう思っているわけではありません。これらがすべてクリアされていれば「採用!!」となるわけではないですが、実際に面接官が現場で感じているリアルなものとして、これからWebデザイナーになりたい、と思っている方の参考になれば良いと思います。
1.デザインが本当に好きであるかを見極める
デザイナーになりたいのであれば、必須事項だと思います。
デザイナーとして働くと、結構「つらい」場面と多く出会います。(どんな仕事でもそうですけど)
時間とこだわりとの狭間でのジレンマ…チーム内でのベクトルの違い…迫る納期に追われる焦り…作業量と作業可能時間のギャップ…ホントに挙げればキリがないくらい。
こんな時、自分を奮い立たせてくれるのは「デザインが好きだ」という気持ちです。
「昔から絵を描くことが好きで、デザイナーになるのが夢だった!」よく耳にする言葉です。
本心であれば、乗り越えられます。
本当にせっぱ詰まったときに頼りになるのは、「腕」よりも「心」です。
2.なぜWebデザイナーを希望しているのかを知る
日本という国におけるWeb業界は、お給料を目的に働く環境としてはそれほど優遇されているわけではありません。
もっともイメージしやすいのは、深夜まで及ぶ作業や徹夜など、いわゆる「制作会社」としての職場環境です。
これが一般的なイメージだと思います。
そんな業界になぜ興味を持ったのか、きっかけは何だったのか、素直に気になります。これから同じ仲間になろうとしている身として、同じ志であれば単純にウレシイし、違っても「なるほど」という参考になります。
3.Webサイトを持っているか確認する
具体的なことですが、「Webデザイナー」になりたいのであれば自分のWebサイトを持っていることは必須です。
実務未経験でも、できればポートフォリオサイト、最低でも企業やお店のサンプルサイトは用意しておくべきです。
面接をする際に難しいのが、「この人のスキルはどれぐらいなんだろう?」ということです。
どんな技術をどのぐらいのレベルで持っているのか。
どれぐらいの時間でどれぐらいの技術を発揮できるのか。
スキルシートだけではわからないことを、面接官は知りたいのです。
面接の場にそういった判断の材料となる作品があれば、本人と技術レベルの話で盛り上がれますよね。
4.目標を立てることが上手か見極める
当たり前ですが、ボクは、目の前にいる方と一緒に働いている場面をイメージしながら面接をします。
面接の中で、質問に対して、常に「目標」を設定している人は、仕事も安心して任せられそうだな、と感じます。
「過去、こんな目標をもっていて、やり遂げた」
「この期間にこれぐらいの目標があったけど、失敗してしまった」
「この時はこういった目標を持っていたけど、今思うと間違いだった」
「今、こんな目標に向かって計画を立てている」
小さなこと・大きなこと、また、成功・失敗といった結果に限らず、その都度目標やゴールを設定して動いている人はとても信頼できます。
これ、当たり前のようで難しいことです。
5.なにかで苦労を味わっているかを知る
仕事は苦労の連続です。一見華やかな響きのある「デザイナー」という職種も、そこは変わりません。
苦労に対する耐性が無いと、結構つらい現場です。
デザインと関係なくても、苦労したエピソードがある人は、苦労の切り抜け方も心得ている人が多いです。
6.デザイナーとしてのプライドを確認する
経験上、プライドが全く無いと、良いデザイナーにはなれません。
「自分はデザイナーである。このお客様には俺のデザインが必要なんだ」という気持ちは、無意識にでも持つべきです。
「自分はデザイナー」という意識を忘れてしまうと、いつまでも一定の知識とスキルのままのデザイナーになってしまいます。
不遜でも自惚れでもない、デザイナーとしての自覚です。
面接では、「デザイナーとして働くためにどういった心構えでいるべきか」というところを確認します。
「自分はデザイナーなんだ」とまではいかなくても、デザイナーという仕事をどう見ているのかが知りたいのです。
7.「自分」を分かっている、または分かろうとしているかを見極める
「自分」がどういった生き物なのかを分かっていると、立ち回り方が変わってきます。
時にチームプレーが大切になる制作現場において、どんな動き方をすれば自分が活躍できるかを把握できるんです。
管理者として、メンバーそれぞれが持つポテンシャルを100%発揮できるようにしたい。
組織の中で、この能力は重要なポイントです。
苦手なこと・得意なこと。キャラ。器量。スキル。
自分自身を俯瞰して、把握することは人と関わるうえで大切です。
8.会社について調べてきているか確認する
面接マニュアルみたいなことですけど、大事だと思います。
会社を好きになれ、とは言いませんが、採用されたい!デザイナーになりたい!という気持ちがあれば、面接する会社のことは調べてほしいな、と率直に思います。
下調べに限らず、履歴書や職務経歴書の作り方、当日の服装など、「誰が見てもマイナスにはならない」形で面接を受けに来ているかは大切です。
その奥には、「採用されたいから!デザイナーになりたいから!」という気持ちがあるからです。デザイナー面接だからと言って、奇をてらったこと(奇抜な服装とか髪型とか言動)は避けてほしいですね。(面接を受ける会社から「私服でOKですよ」とか「履歴書は不要です」とかがある場合は別です。受ける会社にとってどういった形で臨めばマッチするのか、そこを考えたいところです)
9.その人がどんな人間なのかを知る
こちらがする質問の中には、なんてことないような事項もあります。
でも、それはその人がどんな人なのかを見極めるための質問なんです。
入社してからのミスマッチは双方にとって不幸です。
すごいスキルと、洗練されたモダンなセンスを持ち合わせていても、会社と違うベクトルの上にいると、力を発揮できないことが多いです。お互いにとってとてももったいない。
その時のお互いの考え方をできる限り知りたいですね。
10.「一緒に働いたら面白そうだな」という気持ちになるか
これを一番大切にしています。
普通に生活すれば、1日の中でかなり長い時間を会社で過ごすことになります。
一緒に働いたら、今よりもっと毎日が面白くなる。そんな出会いは逃したくありません。一番大切なことが感覚的なことで申し訳ないですけど。
大きく挙げればこんなところです。
その他、スキル面とかデザインのクオリティ、好みなど、具体的なところももちろん考慮するし、全部そろってないと不採用ってわけでもありません。
また、これはどうしようもないことですが、とても魅力ある人と出会っても、どうしてもタイミングや会社のニーズとマッチせず、採用に至らない…といったケースは少なからずあります。
どこの会社でも、不採用になったからと言って人格やスキルレベルを否定したわけではないと思います。採用面接は優劣を決めるものじゃないんです。
未経験からデザイナーになりたい人は、あきらめずに粘り強くデザイナーを目指してほしいです。ボクも就職活動の時は何社も落ちました…。でも、今ではなんとかマネージャーまで務めさせてもらってます。
とにかく、デザイナーのような技術系、クリエイティブ要素の高い職種の面接では、よくある面接マニュアルに沿った答えを期待することはあまりないです。そのような質問もあまりないでしょう。
デザイナーは、なりたい人がなることが多い仕事だと思っています。「なりたくなかったけど、デザイナーになった」という人はあまり見かけないです。面接での質問には、別に取り繕った答えをしなくて良いはず。デザイナーになりたいという気持ちを素直に表現すれば、面接する相手には伝わりますよ。あとは技術とセンスをみがく!
「人材こそ資産である」。よく言われることですが、全くその通りだと思います。仕事は人と人でつくられています。
そして一緒に仕事をしていく人を選考、採用するというのは、本当に難しいと実感します。
常に人と企業、双方にとって幸せになれる面接・採用活動をしなければいけませんね。
以上!
ソウマ
未経験でもWebデザイナーになりたい人の為に!
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